ダイニングルームと照明2021.08.11

家族が集い食事をする、来客時にお茶を出す。
ダイニングルームは家のなかの中心となり、食事やコミュニケーションを支える大切な場所です。家で過ごす時間が増えた今、その重要性はますます増しているのではないでしょうか。
今回は、ダイニングルームにおける照明について考えてみましょう。
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心地よい空間づくりに、光は不可欠。
ダイニングルームでも照明を上手に取り入れることで、こんなことができますよ。

<ダイニングルームの照明でできること>

・みんなが集まり団らんするための雰囲気をつくる
・ダイニングテーブル上の料理をおいしく見せる


ダイニングルームで過ごすひと時がもっと素敵になるよう、一緒に光をひも解いていきましょう。


団らんするための光
まずは、みんなが集まり団らんするための雰囲気をつくる光、について考えてみたいと思います。
食事の時間を心地よく過ごすためには、どれくらいの明るさで、どんな照明器具をつければよいのでしょうか?

(1) ダイニングテーブルとその周囲の明るさ

食事という行為に適した明るさは、ダイニングテーブル面で300 lx1)だといわれています。
ただし、テーブルだけが明るくその周囲が真っ暗だと陰気な印象になり、団らんにふさわしい雰囲気とはいえません。50 lx1)程度の柔らかな光で、テーブルを囲む人たちの顔を照らすことも大切です。
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1)「JIS Z 9110:2010照明基準総則」より
※推奨照度には、それに対応する照度範囲が定められています。「JIS Z 9110:2011 照明基準総則(追補1)」

・推奨照度 300 lx = 照度範囲 200~500 lx
・推奨照度 50 lx = 照度範囲 30~75 lx

参考:正しく理解していますか?JIS照明基準


(2) テーブルの上にはペンダントライトを

照明器具はその形状により、得意なこと・苦手なことがあります。器具種類の理解を深め、ダイニングルームにぴったりの照明器具を見つけましょう。
まず、ダイニングテーブルの周囲を照らすには、広範囲を均一に照らすことが得意な「シーリングライト」や「ダウンライト」がおすすめです。空間全体の明るさ感を得つつ、テーブルを囲む人たちの顔をやさしく照らしましょう。
そして、テーブル面を照らすには、局部照明として「ペンダントライト」の導入がおすすめです。
ペンダントライトとは、コードやチェーンによる吊り下げ型の器具です。コードの長さを変えることで照射範囲が変化するため、テーブル面という限定的なエリアを明るく照らすのが得意です。また、周囲と明るさの差が生まれることによって、みんなの視線や気持ちを集める“中心感”が演出されます。みんなが集まる場所、という雰囲気づくりに最適な器具だといえます。大きなペンダントライトを1灯吊り下げたり、小さなペンダントライトを複数灯吊り下げたり、テーブルのサイズに応じて照明の数を変えながら、テーブル面の明るさを確保するとよいでしょう。

<ダイニングテーブル面を照らすには…>
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ペンダントライトを設置する高さは?

天井から吊り下げられたペンダントライトは、設置高さが高すぎると光源が目に入ってまぶしく、低すぎるとテーブル面全体を照らすことができません。
目安は、テーブル面から70cm程度の高さだといわれています。
大きなペンダントライトは少し高め(~80cm)、小さなペンダントは少し低め(50cm~)を意識するとよいでしょう。

 

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料理をおいしく見せる光
続いて、ダイニングテーブルの上に並ぶ料理をよりおいしく見せる光、について考えてみたいと思います。
料理をおいしく見せるためには、大切なキーワードが3つあります。

<料理をおいしく見せるキーワード>
○赤色の美しさ

赤色は食欲を掻き立てる色。赤色が美しいとおいしそうに見えます。

○リラックス

リラックスすると唾液の分泌が多くなります。おいしく感じやすくなるとともに、消化しやすくなります。

○特別感

時にはいつもと違う演出を。ワクワクと期待する気持ちは、食事をいつもよりおいしく感じさせてくれます。

 

(1) 赤色を美しく見せる光

料理を構成する様々な色の中でも、特に重要なのは赤色。赤色は食欲を掻き立てる色です。赤色を赤色に、色を正しく見せるためには、演色性が良い光源を選ぶことが大切です。演色性の数値Raは、100に近いほど色の再現が忠実であることを示してしています。料理の色彩を豊かに表現するためには、Ra80以上の光源を選ぶようにしましょう。
また、光の色(=色温度)も大切です。赤色を美しく発色させるためには、光も赤い波長を含んでいる必要があります。赤い波長を多く含む「電球色」の光を選ぶことで、料理の赤色が際立ち、食欲を掻き立てる効果が期待できます。
さらに、最近では「色偏差*」をコントロールすることができる照明器具も登場しています。適切な色温度の選択に加えて、色偏差の選択で光色に赤みをプラスすることで、赤色の再現性が向上し、料理をおいしく見せることができます。
*色偏差(Duv):黒体放射軌跡からの偏差(Δuv)を1000倍した値。マイナスの値が大きくなるほど赤みが強く、プラスの値が大きくなるほど緑みが強くなる。

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参考:遠藤照明 次世代調光調色シリーズ「Synca」

(2) リラックスに効果的な光

実は、リラックスしていると唾液の分泌が多くなり、おいしく感じやすくなるとともに、消化しやすくなります。
私たち人間の身体は、太陽の光の影響を大きく受けており、日中のような白っぽい光の下では躍動感や活発さを感じ、夕陽のような赤っぽい光、すなわち電球色の光の下では落ち着き感や和やかな雰囲気を感じるそうです。つまり、料理の赤色を際立たせる「電球色」の光の色は、リラックスにもとても効果的だといえます。 さらに、ペンダントライトのセード(=傘状の光源カバー)の素材にも注目してみましょう。ガラスや布など光を通す素材の場合、セードを透過した光が空間全体に広がり、柔らかな印象になります。
緊張していると食べ物が喉を通らなくなるように、料理を味わうためには、心と体がリラックスしていることが大切です。リラックスできる空間づくりの一環として、光の色や照明器具の素材にも是非こだわってみてくださいね。

(3) 特別感

外食の機会が減り、家で食事をすることが増えた人も多いのはないでしょうか。家での食事をより楽しいものにすべく、時には「光の演出」を取り入れてみてはいかがでしょうか?
例えば、お誕生日やクリスマス。カラフルなカラーライティングで、パーティーの特別感を。
時には、家の中にレジャーシートを広げ、お弁当を食べる”おうちピクニック”なんてことも。その時、光の色を思い切って青色に変えれば、屋内にも青空のような光が広がり、ピクニック気分をさらに盛り上げてくれるはずです。
現在は、カラーライティングや豊富な光色を選択できる照明器具が登場しています。このような新しい照明器具が”楽しく、おいしい”食卓のお手伝いをしてくれることでしょう。

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参考:遠藤照明 次世代調光調色シリーズ「Synca」

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 今回ご紹介した、ダイニングルームにおける照明の考え方は、住宅に限らず、カフェやレストランでも応用できます。
“心地よい”や“おいしい”をサポートする存在として、ぜひ光を上手に取り入れてみてくださいね。