観葉植物に適した光源はどれ?2010.03.10

近年、LEDの光で育てる植物工場が増え、赤や青の光で照射されたレタスなどの写真を見たことがある方も多いのではないでしょうか。成長する波長に合致したLED光を用いることで植物は栽培できそうですが、実空間での観賞が目的である観葉植物に、赤や青の光を照射するわけにはいきません。
「室内緑化」も広がりを見せる今、屋内で植物を育て、鑑賞するのに適した光源とは?
気になるLEDも含め、さあ実験してみましょう!
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協力:サントリーミドリエ株式会社


 

 実験1 

きれいに楽に育てたい!メンテナンスを軽減できる光源はどれ?

■実験内容
・LED、HID、ハロゲン球の3種類を比較。
・商業施設のディスプレイを想定し、それぞれ10,000lx強の光環境をつくり、1日9時間の照射を2か月間実施。
○キーワード:植物は基本的に「光合成」によって成長します。

<1,000lxあたりの分光放射照度>
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■観察
光合成に必要な葉緑素吸収の波長がピークになるポイントは2回あるようです。
LEDでも植物は育てられそう!
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■実験結果
剪定などのメンテナンスのことを考えると、元気かつ伸びすぎないことが重要。
最も成長が緩やかだったのはLED。バランスよく成長した結果が得られました。
ハロゲンは熱すぎたのでしょうか…

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 実験2 

熱は苦手?

 

■実験内容
・ハロゲン球の狭角と広角の2種類を比較。
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■実験結果
・狭角:実験開始まもなくより元気がなくなる
・広角:比較的よく成長し、多少枯れた部分はあったものの、美観もまずまず。

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照射面の温度を比較すると、狭角と広角では5度以上の差があります。
ハロゲン球は葉緑素吸収率が高いにも関わらず、狭角が枯れてしまったというこの結果は、
熱が苦手であることを示しているでしょう。

 

 実験3

やっぱり明るさは必要?

 

■実験内容
・蛍光灯で100lxの光環境をつくり、実験1の結果と比較。
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■実験結果
他の3種類の光源に比べると、横に広がるように成長しました。

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動物とは異なり、動き回ることができない植物は、外界の環境情報によって巧みに形を変えることで、環境の変化に対応しています。
薄暗いところで生育する植物は、光の方向へとモヤシ状に伸びて成長するそうです。
今回の実験でも、植物は周囲の光を求めて広がってしまったのでしょう。
比較的元気に育ってはいたものの、美しい状態を保つには、やはりある程度の照度が必要なようですね。



光源によってこんなにも成長の仕方が異なります。
豊かな環境を求めて、室内を緑化していても、枯れてしまったら残念…
実験結果を参考に、きれいな状態を長く保てる光を選択してみてはいかがでしょうか。


サントリーミドリエ株式会社 営業部 田中康夫 氏のお話

★DSC01806補正当社の商品は植物ですので、光は切っても切れない存在です。
この実験以降、LED照明の採用を進め、現在はマニュアルでもLED照明を指定しています。
植物の正常な育成には、最低でも1,000~3,000lxの照度が必要。LED照明は、大光量を少ないエネルギーで実現できるので理想的です。
また同じ光の質を保ちながら、設置場所やサイズに合わせて様々な光量を選べる利点もあります。
LED照明のスペクトルは植物に向いている気がしますね。
光合成に必要な領域のスペクトルを多く含んでいますし、緑の色も映えていきいき見えるので、お客様にも喜んでいただいています。
LEDであれば、今後ますます、観葉植物にとって生育的にも鑑賞的にも、より適した光をつくることが可能ではないかと期待しています。